同じ銘柄のお酒なら、
どこで買っても同じ?
実はそうではありません。
保存する際の温度や環境によって、お酒の味は大きく変化します。
おいしさを保つのはもちろんのこと、にしむら酒店ではお酒を様々な温度帯で熟成させています。
フルーティなものから、濃醇な味わいまで、熟成によって違った表情を見せるお酒をぜひ飲み比べてみてください。
貯蔵や温度管理へのこだわり
にしむら酒店の現在所有している貯蔵庫について紹介します。
温度等を調整し、日本酒、ワイン、焼酎それぞれのお酒に最適な環境を整えて使い分けをしています。
現在、標高約300メートルに位置する山中倉庫や、今後予定している貯蔵庫も合わせると14箇所存在しており、貯蔵総面積はおよそ260坪( 860㎡ )になります。
にしむら酒店では、熟成酒こそが日本酒文化を育み、
新しい味わいの世界を広げると確信しています。( 2021年6月 )
にしむら酒店の貯蔵庫14か所
山中冷凍庫
『1番』山中冷蔵庫
『2番』山中冷蔵庫
『3番』山中の土蔵
『山中土蔵』土壁瓦葺の納屋
『山中納屋』山中の地下保存庫
『山中地下』山中貯蔵庫( 弱低温庫 )
『山中倉庫』山中ワインセラー
『山中倉庫セラー』ひらおか倉庫
『山中の旧家貯蔵庫 予定地』北白川地蔵谷町の民家貯蔵庫
『地蔵谷倉庫』
ウォークインで庫内に入ることが可能!
- 8℃の極寒世界を体感出来ます。
店頭冷凍庫
通称:『店マイナス8℃』
広さ:4坪
温度:- 8℃
最低保持温度が - 50℃まで設定可能な冷凍庫を - 8℃で保持。
一升瓶1300本、4合瓶560本の収容が可能。
酵素が働かず、生ひねする事のない世界。
火入れ酒はほぼ熟成が止まり、生酒でさえほんの僅かな熟成やまろやかさが長い年月で現れる極寒の温度帯です。
生酒が20年たっても美味しく飲める冷凍庫です。
その時期におすすめの商品を陳列しています。
ズラリと18面!お好きな銘柄をお探しください。
店頭冷蔵庫
通称:『店冷蔵庫』
広さ:リーチイン 18面
温度:( 3℃ ~ 5℃ ) & ( 5℃ ~ 10℃ )
店内にある普通のディスプレイ冷蔵庫です。
保冷のキャパは一升瓶1680本ワイン480本
ウォークインで庫内に入ることが可能!
意外な掘出物が見つかるかも!?
店頭ワインセラー
通称:『店ワインセラー』
広さ:0.65坪
温度:13℃
僅か0.65坪で2.2平米しかないミニサイズで一人しか入れないウォークインセラーですが、
ギッシリとした棚で800本程750mlのワインが入ります。
室温は13℃と低温に保たれた意外と高性能なセラーです。
1.8L瓶1500本程度収容可能
店舗敷地内倉庫
通称:『倉庫マイナス冷蔵庫』
広さ:3.5坪
温度:- 1℃
主に店頭補充用や配送用の生酒をストックしています。
活性にごりなどの発酵を止め、また品質保持の為 - 1℃の庫内温度にしてあります。
最低保持温度が - 5℃まで設定可能な冷凍庫を - 1℃で保持。
真夏でも17℃以下で温度管理の低温庫
店舗敷地内低温庫
通称:『はなれのくぼみ』
広さ:4坪
温度:5 ~ 17℃
真夏でも17℃以下に保つことが可能な低温庫です。
1.8Lが3000本入る大きさです。( 6本入りのプラスチックケースが約500個 )
火入れのお酒やワインのストック用に使っています。
生ビールの樽やジュース、小サイズのお酒のストックに
店舗敷地内冷蔵庫
通称:『樽冷 ( 倉庫の樽冷 )』
広さ:2.2坪
温度:3 ~ 5℃
2.2坪という大きさですが1.8Lのプラスチックケースが6段積める高さがあります。
主に生樽やジュース、小サイズのお酒のストックとして使用。
昔の防空壕用部分を利用した半地下の貯蔵庫
店舗敷地内半地下貯蔵庫
通称:『店地下ワイン倉庫』
広さ:1.7坪
温度:3 ~ 22℃
店舗奥、半地下の小さな貯蔵庫です。
比較的涼しく、冬は寒い為、白ワインを中心にシャンパンなどの貯蔵庫として使用しています。
一年を通じてゆっくりと温度変化があるため一定温度を保つセラーより美味しく熟成します。
湿度も非常に高く、ラベルにとっては難がありますが、ワインには最適の空間です。
( 昔、防空壕用として掘られ、埋められていましたが、再び掘り起こし貯蔵庫にしました。 )
25年以上前、貯蔵数が増え当時の店舗の倉庫だけでは手狭になりました。
約3年をかけて、標高約300mに位置する滋賀県山中町の土地に最適な場所を探しだし購入しました。
旧家の跡地で、25坪の木造2階建倉庫と5坪の土蔵と10坪の納屋が存在する敷地面積270坪の物件。
ワインや日本酒の熟成、冬に生酒を買い入れ年中販売する目的で、貯蔵しています。
元々建っていた倉庫や土蔵の他、25 年間の間に、10 坪、12坪、25坪と3基の大きな冷蔵庫を設置しました。
山中貯蔵庫1号
長期熟成日本酒の保存庫
山中冷凍庫
通称:『1番』
広さ:10坪
温度:- 5℃
20年以上前、初めて導入した大型冷凍庫。
最低保持温度が - 10℃まで設定可能な冷凍庫を - 5℃で保持。
1.8Lが約7500本入る大きさです。( 6本入りのプラスチックケースが約1260個 )
現在は長く熟成させた日本酒の長期保存庫として使っています。
山中貯蔵庫2号
少し低めの温度での冷蔵熟成庫
山中冷蔵庫
通称:『2番』
広さ:12坪
温度:6℃ ~ 8℃
2016年に完成した冷蔵庫、1.8Lが約12000本入る大きさです。( 6本入りのプラスチックケースが約2000個 )
最低保持温度が1℃まで設定可能な冷蔵庫を6 ~ 8℃で保持。
早く熟成させたい生酒、一回火入酒の長期熟成、SO2無添加ワインの長期熟成、ビオワインの熟成、シャンパンやフレッシュ感を保ちたいワインの保管に使用しています。
山中貯蔵庫3号
25坪大型冷凍庫
山中冷凍庫
通称:『3番』
広さ:25坪
温度:- 7℃
2018年5月に完成した大型冷凍庫です。
1.8Lが約30000本入る大きさです。( 6本入りのプラスチックケースが約5000個 )
最低保持温度が - 30℃まで設定可能な冷凍庫を - 7℃で保持。
内部を二部屋に分けて構造を強化し、高さは3.2mで1.8Lのプラスチックケースを7段積みに出来ます。
現在多量に仕入れた日本酒の保存や長期保存商品の保管庫として毎日出し入れしているメインの冷凍庫です。
写真は片面で2分の1で実際の庫内は2倍の大きさです。
山中の土蔵熟成庫
山中の土蔵
通称:『山中土蔵』
広さ:5坪
温度:常温
二回火入れの日本酒と焼酎の常温保存として使用しています。
瓦葺・土壁、夏でもエアコンの必要が無い標高300mの山中の条件のため、常温といえども京都市内よりかなり低温で、熟成酒も穏やかで綺麗に仕上がります。
山中の瓦葺の納屋熟成庫
土壁瓦葺の納屋
通称:『山中納屋』
広さ:10坪
温度:常温
二回火入れの日本酒と焼酎の常温保存として使用しています。
瓦葺・土壁、夏でもエアコンの必要が無い標高300mの山中の条件のため、常温といえども京都市内よりかなり低温で、熟成酒も穏やかで綺麗に仕上がります。
山中の川沿い地下熟成庫
山中の地下保存庫
通称:『山中地下』
広さ:15坪
温度:常温
完全発酵した火入れ酒、山廃や生酛酒などのしっかりとした骨格を持ったお酒の長期熟成用として使用しています 。
面積は15坪ありますが1.8Lのプラスチックケースが4段しか積めない為、500ケース3000本が収まる広さです。
裏には白川の源流にあたる川が流れている段差地で、入口からは地下ですが、川からは1階にあたります。
標高300mに位置し、川沿いで湿度も高く、外気温よりかなり低い温度で保たれています。
真夏の昼に外が35℃を示しても地下は 22℃程度で、夜は外気温もかなり下がる為、 お酒自体は触ると更に冷たく感じます。
おそらく液体は 20℃程度に保たれています。
山中のワイン低温熟成庫
山中貯蔵庫( 弱低温庫 )
通称:『山中倉庫』
広さ:25坪
温度:弱低温庫
主にワインの保存庫として使用しています。
元から建っていた木造の倉庫用の建物。
真冬は外気温がマイナス5℃を下回る為、特に赤ワインのダメージを考慮して、ヒーターを入れ3℃以下にならないように管理しています。
逆に真夏は、エアコンを入れ日中の室温が25℃以上にならないようにしています。
2階建てで1階2階とも25坪ありますが、温度を保持できる1階のみを使用。
最低温度4℃~最高温度24℃の間を365日かけてゆっくりと変化していきます。
過去、同じ赤ワインを店舗のワインセラーとこの貯蔵庫で三年寝かせて飲み比べたところ、一年で20度以上の温度差があるこの貯蔵庫のワインの方がはるかに美味しく熟成していると感じました。
これは店主の考えですが、ゆっくりとした温度変化が、熟成に幅をもたせより深みのある味わいとなっているのでは?
これは、ワインだけではなく一回火入れの日本酒の熟成にも当てはまります。
古酒ワイン熟成庫
山中ワインセラー
通称:『山中倉庫セラー』
広さ:5坪
温度:8℃ ~ 16℃
上記25坪の貯蔵庫の中に設置されたワインセラーです。
セラーですが、ワインに僅かなストレスをもってもらうよう、一年を通して温度を変化させています。
温度計を見て、冬はおよそ7℃以下にならないよう、夏は17℃以上にならないよう、手動でセラー内の温度を調整しています。
当店ワインの古酒はほとんどこのセラーで保存熟成させています。
大型冷蔵長期熟成庫予定
山中の旧家貯蔵庫 予定地
通称:『ひらおか倉庫』
広さ:100坪 土地200坪 予定
温度:常温 冷蔵長期熟成庫 予定
将来を見据えて巨大な定温庫の必要性を感じて購入した5年以上前から探していた物件です。
敷地は約200坪あり、手前には白川が流れ、後ろは小山となっており、湿度があり、冬は寒く、夏は涼しいという貯蔵庫として使用するには最適な場所です。
コロナ禍直前の2019年12月に購入、かなり傷んだ旧家と倉庫が現存しています。
近未来に100坪ぐらいの低温庫もしくは冷蔵庫を導入するつもりでしたが、コロナ禍の為、設備資金もなく、しばらくは現状維持とし、常温貯蔵庫として使用する予定。
常温熟成庫
北白川地蔵谷町の民家貯蔵庫
通称:『地蔵谷倉庫』
広さ:30坪 土地65坪
温度:常温熟成庫
将来を見据えて巨大な定温庫の必要性を感じ購入の5年以上前から探していた物件(民家)。
コロナ禍でしたが、リーズナブルな価格でしたので2021年1月に購入。
前面には白川が流れ、後ろは急斜面の山が迫り、奥行が5mで幅が40mという65坪の逆ウナギの寝床( 俗に言うへた地です)のような土地に30坪程度の古家があります。
2回火入れの日本酒や焼酎の長期保存庫として、使用していくつもりです。